床とシネマの日々

昭和の床と映画館をいったりきたり

シネマパレ——秋田フォーラス 2017.2.25

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テアトル蒲田体験の後、初めての遠征が秋田のシネマパレでなかったら

その後の遠征は無かったかもな…と折々に思い出す。

 

いつか行けたらいいな〜と思い描く地。

誰にでもきっとあるそんな場所。

シネマパレは私にとってそんな映画館のひとつだった。

閉館ならぬ壊館のニュースがTwitterにどんぶらこ〜してきて

遠征はもう即決だった。

行くしかねえ、行かなければ2度と体験できねえ。

 

 当時の「日本一のパレ男」さんとのDMのやりとりを見ると

(館長の川口さんのTwitterアカウントは「日本一のパレ男」だった)

チケットを取り置きしていただいていた。

オンラインチケットではなかったのだ。

当日、必ず行くから取り置きしたままにしてくださいというDMが残っていた。

 

東京駅でギリ飛び乗り自分の座席に行こうとしたものの車両が繋がっていなくて

なんでだろ?まあいいか、席空いてるから大丈夫かな〜などと呑気にしていたら

途中で車両が分かれて岩手の方へ。あの時は本当に真っ青に(笑)

東北新幹線が途中で分岐するのを知らなかったのです…。

引き返すのにどえらい時間を要して上映時間ギリギリになってしまった。

 

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最終日の上映作品は

太陽を盗んだ男』『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』。

どちらも劇場で観るのは初めて。

カルト映画として名高い『太陽を盗んだ男』は

友人の家かどこかで全部ではないが観たことが。

完全に初見の『男はつらいよ』には正直不安があった。

というのも、子どもの頃テレビでシリーズがたびたび放映されていて

残念ながら幼い私にはつまらず、そのまま苦手意識として残ってしまっていたから。

 

でもそんなものは杞憂。

太陽を盗んだ男』から『寅次郎純情詩集』への流れもう最高!!

大爆破ーー!!!

泣くんじゃないよ〜

どちらも館長の想いが!想いが込められている…!!

もう『純情詩集』なんか号泣してしまって。

寅さんってこんないい映画だったのか!今まで!ちゃんと観なくて!バカバカ!

 

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二本上映終了後はゲストの方も交えてトークショー

大抽選会だったと記憶している。

館長の “小難しいウンチクなんてどうでもいいんだ、

映画をもっと気楽に楽しもう!”という(趣旨の)トーク

中学生や高校生と映画を通して交流していた話が印象深い。

ウンチクも楽しいけど、もっと単純に面白かったってキャッキャしたい!に

その通りです!と心の中でヘッドバッキングし、

劇場に挨拶に来ていた中高生が、将来映画の仕事がしたいと言っていたことに

ほんとうに感動した。

 

常連でもなんでもない私を最終日に迎えてくれて

ありがとうシネマパレ!!

そんなシネマパレのもうすぐ命日。

あの日は劇場を出ると雨に近いような雪だったと記憶している。

1985年11月30日開館

2017年2月26日閉館

パレ男さんはお元気だろうか。

 

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ブレてるし下手くそだけどまあそれも想い出よな

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